緩める為の他力運動と自力運動の違い。

緩める為の他力運動とは、整体師や指圧師などによる整体・マッサージ、そしてマッサージチェアなど自力ではなく他力 (他の道具) に頼り、気持ちよく動くやり方です。

緩める為の自力運動とは、自分以外の他力や様々な道具などを使わずに、自力で気持ちよく楽しみながら創意工夫するやり方です。

この様に、同じ緩める為でも他力運動と自力運動では、他者に頼るやり方と自分でするというやり方に大きな違いがあります。

自力運動で緩める為には、自分の機能をフルに活用して「何とかして気持ちよく動こう」という創意工夫力を使います。これは、動く部分を司る脳がフルに使用され、脳機能の訓練になります。

他力運動では他者に頼りきりで、「何とかして気持ちよく動こう」 という創意工夫力は使わない為、脳機能の訓練にはなりません。

私たち人間には、神様に与えられた素晴らしい感覚があり、体が固まると不快になり、体を緩めると快く感じる 「快不快感覚」 が備わっています。

これは、体が固まると不快感覚を感じることで危険を察知して、「何とかして緩めよう」という自力運動を誘導しています。

また、気持ちいいという快感覚で、体を緩める為の自発性と方向性 (緩めたい・こっちに動きたいという気持ち) を誘導しています。

この様に、とても素晴らしい機能が私たち人間には備わっているのですが、他力運動に頼りきりになると、本来的な機能が怠けてしまい機能の弱体化が進みます。

初めのうちは、他者による他力運動で緩めることが出来ていても、緩めてもらってもすぐ戻る (固まる) ようになってしまい、徐々に快不快感覚(体の声を聞く感覚)も鈍麻していきます。

こうなると、自力運動では気持ちよさを感じなくなり、体が固まったら緩めるという、基本的な自然治癒力の働きが悪くなるのです。

大切なことは、自分で体を動かして (自力運動で) 気持ちいいと感じる感覚を、よく使うことです。この感覚を司る脳機能をよく使い訓練することが必要なのです。

自力運動でなければ脳機能は訓練できないのです。このことをよく理解して、地道に緩める努力を続ければ、快不快感覚の鈍麻が少しずつ改善します。

そして、病気予防と怪我や故障を回避する為の「高度な体内感覚」に進化することが出来ます。