緩めることは、だらしないことではありません。 

体を緩める為には、重心を感じとる中心感覚や心の芯がしっかりしていなければなりません。不安定の中にあっても安定を観つけられる様でなければ、体を緩めることは出来ないからです。

五重塔の様な目に見える芯柱は人間の体にはありませんが、体を緩める為には、自分の中心を確立していくことが必要なのです。

丹田(体幹部の中心)・中心軸・センターなど、武道・スポーツ・クラシックバレーなどで言われる様な、芯がしっかりしていなっければ、心が不安で体を緩めることは出来ません。

心と体は連動しています。心が安定するように、まずは体の中心を観つける為に体を緩める努力をします。

体が固まると、神経や血管を圧迫してしまうので体内感覚がにぶくなる為、体が歪んでいても歪みを感じとることが出来ずに、本能的に心が不安になります。

体が緩めば体内感覚が発達して、重力を感じとり自分の中心を観つけバランスがとれるようになり、体の歪みが整いヤジロベエの様に安定するので 本能的に安心するのです。

この様に中心 (芯)がなければ体を緩めることが出来ないのです。しかし、緩んだ体は芯がなくだらしない状態とは全く違います。

体を緩める為には、体内感覚を研ぎ澄まし、自分の中心を観つけながら体を動かします。

誰でも初めのうちは、この様な体の使い方の経験がない為に、体内感覚とか中心とか分からないかもしれませんが、あきらめずに緩める努力を続けていれば、体内感覚や中心感覚が磨かれ分かるようになります。

大切なことは、緩めることはだらしないと決め付けるような 偏見のブレーキを外すことです。